能楽と身体
2024-04-21


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昨日、一昨年の秋以来となる千駄ヶ谷の国立能楽堂を訪ねました。今回は能楽堂の舞台ではなく、施設の2階部分にある大講義室での聴講です。内容は5月5日の『明之會』(加藤眞悟先生)で演じられる『定家』に関する特別事前レクチャーで、前半は能『定家』の概要と詞章の一部解説、“オヒャラ〓”などと称される「唱歌」(しょうが)の音階やリズム(能の囃子方の基礎的な概念)と「序の舞」の“段”における魂の浮揚概念など、内容は専門的かつ多岐にわたり、ひとこと聞き漏らすと付いていけなくなりそうで集中して聴きました。
 後半は、古武術研究家の甲野善紀さんとの実技を交えた対談。分節して思考する近代科学によって、本来人体が可能な多くの動きが抑制されていることを、竹刀の持ち方を始めとして様々なエネルギー集中の方法を実演しながら説明がありました。それは、身体各部の連携というよりも、一つの集合体が全体として気を合わせて働くかのような不思議な“体”の存在を感じるものでした。
[芸能]

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